
品質管理
生コンクリートの特異なところ。それは、見た目は同じもの。でも、品質は違うもの。
弊社は、生コンの品質に半世紀以上こだわり続けて参りました。扱う骨材、適切な配合、製造工程、迅速なデリバリーなど様々な要素が重なり合って良質の生コンは生まれます。その裏側をぜひ覗いてみてください。
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品質管理とは?
優れた製品を作るためには品質管理は欠かせません。
品質管理の目的を調べてみると、
ひんしつかんり【品質管理】(quality control)
大辞林
製品の品質を一定のものに安定させ、かつ向上させるための様々な管理。品質検査など生産部門で行われるもののほか、非生産部門を含めて業務遂行の質を高める総合的品質管理などがある。QC。
とあります。つまり、一定水準の良い製品を安定供給することが品質管理の目的と言えそうです。
弊社の生コンクリートは、日本産業規格(JIS)の製造基準に沿って製造しています。
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生コンクリートの品質について
生コンクリートは、ダムや橋、ビルや住居の基礎など、世の中にある建造物の土台です。30年・50年・100年、、、私たちの生活を静かに支えるインフラとも言えます。
生コンクリートの互換性、安全・安心の確保、公共調達等に目的とした生コンクリートの製造基準(ルール)として1953年、日本工業規格(※現在は日本産業規格)(JIS)によってJIS A 5308(レディーミクストコンクリート)が制定されました。以降定期的な改定を経て現在に至ります。
JISの普及により、高品質の生コンを調達できるようになりました。大型の地震や台風、ゲリラ豪雨などの自然災害にも耐えうる建造物を日本全国で実現できることを意味します。
弊社も、2008年4月にJIS A 5308(レデーミクストコンクリート)を取得。製造方法・品質管理などの規格に沿って高品質の生コンクリートを提供しております。なお、当ウェブサイトにおける生コンの品質基準はすべてJIS A 5308(レディーミクストコンクリート)に基づき記載しています。
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コンクリートの品質を測る4つの指標
コンクリートの品質(状態)を調べるには、4つの指標をクリアする必要があります。
01
強度
コンクリートの圧縮強度は、硬化後コンクリートの試験用供試体(テストピース)を用い、荷重を加え、破壊した時の圧縮強度で測定します。コンクリートの試験用供試体は、工場出荷時または荷卸し地点で採取したものを20℃±2℃の水中で養生します。28日材齢(※)の強度を基本としています。

※材齢(ざいれい)とは、コンクリートを打設してから経過した日数。コンクリートの強度の基準は、一般的に材齢28日(4週間目)。

02
スランプ
スランプとは、生コンクリートの柔らかさ(スランプ)の評価指標です。ダムのような単純な構造のものには、できるだけかための生コンが最適です。一方、ビルのような鉄筋量が多く、複雑な構造のものには、建物のすみずみまで生コンが行き渡るように、やわらかめの生コンを使います。生コンクリートの軟らかさ・流動性を測定する一般的な方法として、スランプ試験があります。コンクリートの軟らかさを「スランプ値」で表します。スランプコーンという専用の器具を使い、スランプコーンを引き抜いた後に最初の高さ30cmからどのくらい下がったか?(スランプ値)で測ります。
03
空気量
生コンクリートの空気量は、普通コンクリートでは一般的に4.5±1.5%と規定されています。コンクリートの空気量は、コンクリートの品質管理において重要な指標です。硬化後の耐久性・強度に大きな影響を及ぼします。空気量が多いと施工性(扱いやすさ)は上がりますが、多すぎると強度の低下や収縮の増大につながる可能性があります。また、空気量を適切に保持することで、コンクリートの流動性の確保や凍結融解に対する抵抗性が期待できます。コンクリート中の空気量を測定する一般的な方法は、空気室圧力法です。空気量測定用の密閉できる容器に生コンクリートを詰めて、メーターの数値を読み測定します。


04
塩化物含有量
コンクリート中に塩分が多く含まれるとコンクリートの中の鉄筋が錆びやすくなります。鉄筋が錆びてしまうと、体積が膨張しコンクリートのひび割れにつながる事で構造物の耐久性低下を招きます。こうした理由から、コンクリート中に含まれる塩化物の含有量も明確に定められています。セメントや混和材料のほか、細骨材や粗骨材、水にも塩化物が含まれるものもあるため、製造したコンクリートの中に含まれる塩化物イオン量を測り、耐久性に影響を及ぼさない含有量かをチェックします。
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前田工業がおこなう品質管理
弊社は、(1)JISに規定する製造設備により製造、検査設備により検査が行われ、原材料の受入・保管、コンクリートの製造・運搬・納入に至る全てのプロセス管理を行い、(2)実務要件と資格要件を有する品質管理責任者が、品質保持に必要な技術的生産条件を満たす、社内標準化及び品質管理の組織的な運営を行いながら、購入者が要求する品質を満足する製品(生コン)を安定的に供給しています。JIS A 5308の認証を受けた弊社は、定められた約束事を守りながら、さらにお客さまの満足度を高めるため、次のような品質管理を設けています。
品質品目 | ロット | 品質特性 | 備考 | |
スランプ | 2回以上/日(工程検査の場合) | 購入者が指定した値に対してそれぞれ次の範囲内とする | ||
スランプ(cm) | 許容範囲(cm) | |||
8〜18 | ±2.5 | |||
21 ※ | ±1.5 | |||
※呼び強度27以上で高性能AE減水剤を使用する場合は±2とする | ||||
空気量 | 2回以上/日(工程検査の場合) | 購入者が指定した値に対してそれぞれ次の範囲内とする | ||
コンクリートの種類 | 許容範囲(%) | |||
普通コンクリート | ±1.5 | |||
圧縮強度 | 1回/150㎥を原則とする | 1.1回目の試験は購入者が指定した値の85%以上 2.3回の試験結果の平均値は購入者が指定した呼び強度以上 | 材齢28日または指定した材齢 | |
容積 | 1回以上/月 | 容積は、荷卸し地点で納品書に記載した容積を下回ってはいけない | ||
塩化物含有量 | 1回以上/月 | 0.30kg/㎥以下 | ||
コンクリートの温度 | 2回以上/日(工程検査の場合) | 5〜38℃の範囲内 |
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生コンクリートの品質を守る砦
試験室のメンバーは、JIS A 5308の規定に基づき、弊社の品質ガイドラインで定められた原材料の適合試験や、生コンクリートの出荷時試験などを行っています。
検査が単なるルーティン作業にならないよう、毎日午前と午後に1回ずつ、抜き打ちで試験を実施。複数のチームが異なる視点でチェックを行うことで、常に気を引き締める体制を整えています。
試験室という限られた環境だからこそ、適度な緊張感を保ちつつ、真摯に業務に向き合い、前田工業の品質を支える大切な役割を担っています。

試験の風景
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品質管理の資格について
コンクリート業界でポピュラーな資格として、JCI(日本コンクリート工学会)のコンクリート技士・主任技士資格認定制度があります。この資格は、コンクリートの製造、工事、試験研究等に関する業務に携わる技術者の資格を定めて、その技術の向上を図るとともに、コンクリートに対する信頼性を高め、建設産業の進歩発展に寄与することを目的として、1970年に創設された歴史のある資格です。
弊社ではコンクリート主任技士(1名)、コンクリート技士(3名)の有資格者がおり、資格認定制度の取得や更新における支援をしております。また、JIS A 5308(レディーミクストコンクリート)の品質管理をルールに沿って継続するために、JIS品質管理責任者(3名)の有資格者がおり、三年に一度の審査を受けて、合格(更新)し続けることにより、コンクリートの品質担保を行っています。
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第三者による品質管理の検査について
生コンクリートの品質を証明する仕組みとして、全国生コンクリート品質管理監査会議が提供している◯適マーク(まるてきマーク)も有名です。○適マークは、生コンクリートの品質を確保できる仕組みがあり、かつ品質が全国生コンクリート品質管理監査会議の定める判定基準に適合していると判断された工場に対して交付される、合格工場を示す識別標識です。
㊜マークの目的は、生コンクリートの品質管理の透明性及び公正性を確保し、品質管理体制の確立を更に図るため、コンクリート関係学識経験者並びに通商産業省(現在の経済産業省)、農林水産省、運輸省(現在の国土交通省)、建設省(現在の国土交通省)などの協力を得て、1995年に産・官・学の体制からなる第三者機関として発足しました。
全国共通の「全国統一品質管理監査基準」、「全国統一品質管理監査基準チェックリスト」に基づき、地区会議による生コンクリート工場への立入監査を行っています。弊社は、神奈川県生コンクリート工業組合に加盟しており、全国統一品質管理監査合格工場です。
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生コンクリート業界の未来について
おもしろくって魅力がつまっている
私たちの提供している生コンクリートは、
おもしろくって魅力がつまっています。
お客さまへお渡しするとき、生コンは
文字通りフレッシュで、やわらかくて
ドロドロしたものです。
でも、生コンは待ったなしで固くなります。
職人さんは限られた時間で、建物の構造を
支える骨組み(躯体)へ生コンを流し込んでいきます。
数週間後には、強度を得たコンクリートに変身。
構造物の基礎という大役を数十年と果たすのです。
コンクリートは、ひとの営みをしずかに支え、
みなさんの生活に欠かせない製品です。
みなさんの「あたりまえ」に伴走するモノづくりって、
おもしろいし、魅力があると私たちは考えます。
目に見える確かな責任がある
私たちの責任は、生コンを提供した時の品質、硬化した
コンクリートの品質を、生コン製造(JIS)の品質管理に従い、
厳格に約束を守り、安定供給し、品質を証明し、証拠として残すことです。
生コンの品質は科学的に、誰の目にも明らかな数値で
説明できるものとなります。
未来は私たちの行動がつくる
高い志を抱き、私たちが提供するものづくりの
価値を再認識する。おもしろさ、やりがい、社会への
貢献といった魅力を伝える。生コン業界に少しでも
良い流れを作りたいと願って止みません。
弊社だけでは力不足です。おなじ志を抱く人や
同業者さまと力を合わせる必要性も感じております。
生コンのように柔軟に。
コンクリートのように硬い結束力で。
業界をより良い場所にするため、世の中からもっと
注目される仕事にして行きたいと想い行動して参ります。
未来は、自分たちの行動がつくると信じて。
おもしろくって
魅力がつまっている
私たちの提供している生コンクリートは、
おもしろくって魅力がつまっています。
お客さまへお渡しするとき、
生コンは文字通りフレッシュで、
やわらかくてドロドロしたものです。
でも、生コンは待ったなしで固くなります。
職人さんは限られた時間で、建物の構造を支える
骨組み(躯体)へ生コンを流し込んでいきます。
数週間後には、強度を得たコンクリートに変身。
構造物の基礎という大役を数十年と果たすのです。
コンクリートは、ひとの営みをしずかに支え、
みなさんの生活に欠かせない製品です。
みなさんの「あたりまえ」に伴走するモノづくりって、
おもしろいし、魅力があると私たちは考えます。
目に見える確かな責任がある
私たちの責任は、生コンを提供した時の品質、
硬化したコンクリートの品質を、生コン製造(JIS)の
品質管理に従い、厳格に約束を守り、安定供給し、
品質を証明し、証拠として残すことです。
生コンの品質は科学的に、誰の目にも
明らかな数値で説明できるものとなります。
未来は私たちの
行動がつくる
高い志を抱き、私たちが提供する
ものづくりの価値を再認識する。
おもしろさ、やりがい、社会への
貢献といった魅力を伝える。
生コン業界に少しでも良い流れを
作りたいと願って止みません。
弊社だけでは力不足です。
おなじ志を抱く人や同業者さまと
力を合わせる必要性も感じております。
生コンのように柔軟に。
コンクリートのように硬い結束力で。
業界をより良い場所にするため、
世の中からもっと注目される
仕事にして行きたいと想い行動して
参ります。
未来は、自分たちの行動がつくると信じて。